巨大産業×コンパウンドが面白い。勝算があると感じた、ユニークな挑戦。——【インタビュー 第2弾】
サプライチェーン全体をDX化し、巨大インパクトをもたらすだろうと期待を寄せるAngel Bridge。同社が投資先に求めるのはIQ、EQに加え「やりきり力」。Goalsにはその力がある、と語る理由について話を聞きました。
Angel Bridge 代表パートナー 河西 佑太郎

代表パートナー

まず、GoalsとAngel bridgeの出会いについて、お話を聞かせてください。
佐崎
2020年の11月にGoalsホームページのお問い合わせフォームにご連絡をいただきました。出資先の飲食店で原価の適正化について課題があり「飲食店の管理ができるんですか?」と、ご相談いただいたことを覚えています。
河西氏
本音をお話しすると、もちろん投資先の課題解決という側面もありましたが、率直にGoalsさんにお会いしてお話してみたかったんです。ベンチャー企業のデータベースでSaaS企業を色々と検索していてGoalsを見つけました。私たちは外食企業にも投資していたので、業界のペインがわかっていたこともあり、すごく面白い会社だと感じました。廃棄の問題とかを含めて各社困ってることを知っていたので、業界のことが一定程度わかっている身として、大変さや辛さなどを分かち合いたい気持ちもありました。
第一印象はどうでしたか?
河西氏
なんかこう、ガッと引き込まれるような印象でしたね。 真面目というか、優れたプロダクトを作るぞっていう強い眼差しをされていて、気迫が伝わってきました。猪突猛進というか、ビジネスにかける意気込みというか。まっすぐな印象だったし、人生かけてやっているんだなと思いました。今はもう少し柔和になりましたが、その第一印象は今もベースにあると思います。
佐崎
何回かお会いして深い話をさせていただきましたが、非常に早い段階で出資を決めてくださいました。その決め手というか、その決断に至った理由はなんですか。
河西氏
何度も継続的にお話をする中で、事業内容を理解し、僕自身も意見させてもらったりもしていました。やりとりを続ける中で、ものすごい勢いで進化していたんです。それを見て心の中では「これは投資したいな」と思っていたので、実際の投資検討のタイミングでは割とReadyな状態になっておりました。

他社と比べてGoalsがユニークだなって感じる点はどういうところにありますか?
河西氏
これはGoalsだけではないですが、大きな産業に対して、複数の優れたプロダクトを出し、業界全体を DX しようとしているのはとても面白いと感じます。 スタートアップによっては、ニッチな小規模産業で、進化できていない一点を目掛け、単独のプロダクトを投下するところも多いんです。
それと比べ、外食産業は外から見てもアナログ感が残り、まだまだ効率化の余地があります。産業の規模から考えても、事業成長を見通せます。そこに対し、コンパウンドでGoalsのプロダクト群を入れると、すべてが綺麗に解けるんです。 様々なプロダクトを持ち裏でデータ連携することで、圧倒的に利便性の高いものが届けられます。 一つ一つ別の会社のプロダクトを使うよりも断然。そういう意味でそれぞれのプロダクトが相乗効果を生み出し、誰よりも使い勝手の良いプロダクトを届けられるという意味で巨大産業xコンパウンドのスタートアップは「面白い」と感じております。
佐崎
自動発注だけでいうと、おそらくニッチだと思うんです。ただ、Goalsがやりたいのは、産業全体への影響や波及を狙うことです。僕らに必要なデータは需要予測と在庫。そこがキーになっていろんなプロダクトが生まれていくことは、SCMの一般論から仮説はあったものの、当時は顧客検証が道半ばでした。にも関わらず、河西さんが、その思いや構想を受け止めていただけていたっていうのは、改めて嬉しくなりました。ちなみにAngel Bridgeは、IT もディープテックも両方見られている中で、Goalsの技術的な難易度や参入障壁に関してはどのように評価をされていますか?
河西氏
ディープテックは独自性の高い技術力で特許を取得して、というのがありますが、IT スタートアップに関しては、Goalsに限らず、本質的な技術障壁はないと思っています。プログラミングができれば、基本的には誰でもできる世界だと思っています。ただ、技術というよりは、開発の方が重要だと考えています。どこよりも速いスピードで、理想的なプロダクトを作っていくという観点では誰でも簡単にできるわけではないですよね。且つ、コンパウンドで複数プロダクトをうまく連携させながら進めていくには、佐崎さんを始めとしたチーム力が必要です。
一つ一つのプロダクト自体は、競合が真似ることもできると思いますが、Goalsには5つも6つもあり、それらがデータ連携している。その方が圧倒的に使い勝手がよくなるはずで、それがコンパウンドの強さです。複数プロダクトをかなり速いスピードで開発できるチーム体制が、それなりの参入障壁だし、そういう構造でビジネスを進めていること自体が、攻めてくる相手に対して最大の壁になるのではと思いますね。
佐崎
前職でERP・SCMパッケージの経験があったので、創業当初からマルチプロダクトが我々にも顧客にも必要だと考えていました。最初の製品が成功して顧客から信頼していただければ、周辺領域の新たなご要望をいただける。要望に答える形で新たなプロダクトを作れば、お客様の利便性が向上し、我々の収益も上がる。さらにこの流れが続けば、営業コストの観点からお客様にボリュームディスカウントも提供できるし、スイッチングコストも発生する。このサイクルを作り出すことが理想だと考えてきました。

Angel Bridgeから見て、外食・食品産業を日本経済という点からどう見ていらっしゃいますか?
河西氏
私たちは1日3回ご飯を食べるわけで、そう考えると、とても大きな産業です。クオリティオブライフの根源であり、意味のある産業だと思っています。ただ、まだまだ非効率性が多く改善の余地が眠っている産業だというのは、傍目に見ても明らかです。外食・食品産業に挑む企業への投資活動を通じて、難しさを実感し、我々も苦労しています。しかし、ここを効率化できると日本の GDP にも影響を与えられるし、良い食品なり、食べ物を届けることにも繋がります。 もちろん、食材破棄が減るという環境への配慮もありますが、経済インパクトが大きいっていうのが、一番重要なことかと思います。
佐崎
河西さんの言葉で印象的だったのは、「新しい産業を作る多くのメガベンチャーが必要だ。それがないと 日本経済が伸びない」という言葉です。そういう強い信念を持っていらっしゃる方なんだな、というのは、鮮明な記憶として残っています。そこは、僕自身とすごくシンクロした部分です。
やるからには、世の中でまだ出来ていないことを解決しつつ、大きなインパクトを出すのが一番いいと思います。インパクトの指標っていろいろあると思いますが、やはり GDP はすごく意識しているんです。食品産業は日本の基幹産業で GDPの10%ぐらいと言われています。おそらく外食のフードロスだけで数千億円とか捨てている産業なんで、10%ぐらい改善しそうだという予感があります。
完全にドタ勘ではありますが、国内GDPの10%を占める食品産業に対し、10%の影響を与えられるとすれば、国内GDPを1%押し上げることになります。これは河西さんとお会いした頃から強く思っていたことです。

組織についてもお話を聞かせてください。Goalsのチーム力や組織力についてはどのようにご覧になっていますか?
河西氏
評価できるポイントは、「やりきり力」ですね。 僕らは< IQ・ EQ・やりきり力>という3点で観察します。IQ は問題解決力など、ビジネスにおいての“考える力”です。教科書で学んできたことをそのままやればいいわけではなく、都度、毎日いろいろ変えながら考えていかないといけないわけです。知識や経験で課題を解決するだけでなく、ファクトを通じた分析などを通じて仮説検証を通じて正解を見つけていく必要がある。一方 EQ は、チームをまとめたり、良い人を連れてきたり、フットワーク軽く営業する力も重要ですよね。ここも人によってかなり差が出るところかなと思います。そしてIQもEQも両方大事ですが、一番見ているのは「やりきり力」です。
スタートアップって、予期せぬことが多々起こります。だからこそ困難な状況でも諦めない、やり続ける力は非常に重要なんです。佐崎さんには、話す時の眼差しや前職で達成したことなどから「絶対途中で投げ出したりしないな」という印象がありました。
古い歴史の話ですが、豊臣秀吉が率いる軍の兵士たちは、皆、胸に矢が刺さって亡くなったそうなんです。困難に陥った時に、逃げ出してしまうとトドメの矢は背中に刺さります。しかし、豊臣軍は困難な状況にも果敢に向かっていき、最後に胸で矢を受けて倒れていたらしいんです。本当かどうかは分かりませんが、そういった姿勢はとても重要ですよね。
やり切れる人かどうかは、具体的にどのような点から判断されるんですか?
河西氏
ひとつは過去のトラックレコードです。 必ず全部がそうだとは思っていませんが、多くの場合は未来は過去の延長線上にあると思っています。こういう思いでトライして、こういう成果を残したとか。こういう失敗をしたけど、こういう学びがあったとか。例え失敗しても得るものがあればいいし、理由次第で評価もできます。 佐崎さんの場合は、前職で一事業部を任されるぐらいの信頼を得ていたという事実が、「この人はちゃんと仕事に向き合い、決して逃げ出さず、しっかり成果を出す人なんだ」ということを証明していると捉えました。
スタートアップも資金が尽きて潰れそうになることは、日常茶飯事です。そういったハードな状況を佐崎さんも渡邉さんも幾度となく経験し、くぐり抜けてきた強さが「やりきり力」につながっているなという印象です。
Goalsの場合は佐崎・渡邉の二人代表制をとっていますが、その経営体制に対してはどう思われていますか?
河西氏
確かに多くはないですが、Goalsの場合は、ニコイチでお互いの足りないところを補い合っているので、ふたりの相性の良さは感じています。僕らも基本的には経営者という個人より、経営チームで見ているので、異なる強みを持つふたりがタッグを組むのはすごくいいんじゃないかなと思っていますね。

では、今のGoalsに足りないものがあるとすれば、どんなものだと思われますか?
河西氏
採用だと思います。営業、法務、PR、CHROの人材とかは特にですね。市場のニーズは大きいし、サービスの必要性も顕在化され、実績も徐々に積み上がっているので、Goalsはここからさらに加速すると思います。適した人材を迎えられれば、一気に成長するという感覚はありますね。
佐崎
組織作りという観点で、河西さんから見て僕らに足りないもの、あった方がいいと思うものは何でしょうか?
河西氏
正しい言い方かわからないんですが、体育会っぽさっていうのは強くなるポイントのひとつかなと思います。ミッション・ビジョン・バリュー含めて、やるぞ!って言ったことを、組織としてやりきる力はすごく重要ですよね。やるって言ったことをやれない組織も意外と多いんです。口で言うのは簡単なんだけど、実際にやるのはそう簡単ではありませんから。
要は一致団結してるとか、気持ちが通い合うとか、一体感とか、そういうのはチームや組織としての強さに繋がるので、今のGoalsに無いとは思っていませんが、よりあるといいなと思うことの一つです。
色々な会社を見ていると、リモート・オンライン 100%みたいなところはやっぱり弱いんですよ。対面・出社が基本の中で例えば遠くのお客さんにリモートを活用するのはいいと思いますが、リモート前提にすると、それを理由に入社する人が増えて組織の希薄化に繋がっていると僕は見ています。
エンジニアはそうじゃなくてもいいかもしれませんが、営業や管理部門は原則出社、それ以外の部署もできる限り出社してほしいというルールにして、飲み会やイベントなども行い、会社に来たら楽しいよねっていう雰囲気が作れると、どんどん団結・結束が強まってくると思います。Goalsはどのようにしているんですか?
佐崎
Goalsはハイブリッドなので、開発も含めて、週 3ぐらい出社する人が多いですかね。バランスは悩んでいますが、出社は大事にしていきたいと考えています。やっぱり出社している方が、困ったら聞くっていう環境があるので、仕事の手が止まらなくなるっていうのは実感としてあります。
河西氏
例えば、営業の商談をオンラインにすることは、効率がいいと思うんですよ。ただ、社員が出社する・しないは、チームや組織の団結につながる話なので、ここ最近、組織の話になると話題に上がるテーマの一つですね。

今後の Goal は、具体的にどういう会社になってほしいと思いますか?
河西氏
外食チェーン向けにコンパウンドで様々なプロダクトを出しています。これにも期待しているんですが、バリューチェーン向けのプロダクトも出していて、卸や上流向けのプロダクトも出し、さらにそれらが連動することで、関係者一同に利便性を届けられる大きな取り組みをしています。
バリューチェーンでのシェアが少しずつ伸びていますが、大きく拡大できた時の世界がすごく楽しみでなりません。そうすると、本当に日本の食品バリューチェーンが、メーカーから外食まで、Goalsの関連プロダクトで繋がります。そうなると日本全体として効率化が飛躍的に進むと思うんです。
今でも十分面白いのに、卸や物流、メーカーにまで到達すると日本全体のインパクトは計り知れません。ここまでできたらもうメガベンチャーですね、その未来を期待しています。川上まで行く話は構想としては聞いてたけど、本当に行くと思っていなかったのでドキドキしています。

では、人材についても伺わせてください。Goalsはどんな人にとっていい環境と言える会社だと思いますか?
河西氏
結果を出すことにこだわる人、整った環境がなくても、主体性を持って努力することを前提にできる人ですかね。そういう人は相性がいいと思います。おそらくどんどんチャンスが回ってくる組織だと思うので。出来上がった仕組みの中で働くことより、ゼロから作っていくんだ!という気持ちがある人はスタートアップというか、Goalsに向いてるんじゃないかなと思います。
では逆に、Goalsに合わない方がいるとすれば、それはどんな方でしょう?
河西氏
これはスタートアップ全般に当てはまりますが、指示されるのを待ってるような人じゃないですか。それが悪いということではなくて、そういう人は他の企業でもいいかもしれない。出来上がった仕組みの中で決まったことを淡々とこなすのが好きな人、向いてる人もいらっしゃると思うので。
ありがとうございます。では最後に、この記事を読んでくださる方に向けて、Goalsに対してのエールというか、一言いただいてもよろしいでしょうか。
河西氏
この食品産業全体のバリューチェーンのDXに取り組めるっていうプロジェクトが、超面白い。産業へのインパクトもそうだし、外食、メーカー、物流の需要や在庫を全部繋ぐ、凄まじいことにチャレンジしてるわけです。誰も着手できなかったことが、AIの進化があって現実となり、プロダクト開発も早まって、実現できるタイミングに差し掛かっていますよね。Goalsはすでに7年前ぐらいから取り組んでいて、次の大きなステージが見えつつあります。こんなスタートアップで大きな課題に取り組めるのは、仕事としてすごく楽しいことだと思うと、声を大にして言いたいですね。是非ご興味ある方はご連絡ください!